学生ビザ取得のまとめ

前回の記事の終わりに、ビザの許可がおりました、と書きました。

そして、先日パスポートが返ってきましたので、ビザ取得までの流れをざっくりまとめたいと思います。いずれ留学したいかたの参考になればと思います。


①アメリカの学生ビザについて

アメリカの学生ビザには「F-1」と「M-1」があります(2017年5月現在)。どちらも「非移民ビザ」です。

・F-1ビザ:最も一般的な学生ビザで、アメリカ国内の私立高校、大学、語学学校等で勉強する場合や週18時間以上の授業を受ける場合に必要。公立高校(9年生〜12年生)に行く場合も発給されるが在学期間は最長12ヶ月に限られる。公立学校に行く場合、8年生以下ではF-1ビザは発給されない。

・M-1ビザ:アメリカの期間で非学術的または職業的な教育や研修を受ける場合に必要。

学生が留学しようと思った場合、そのビザはほとんどがF-1ビザになると思います。私が取得したのもF-1ビザですので、今回はその取得についてまとめます。


②申請に必要な書類その1 基本の書類

以下、米国ビザ申請のホームページより抜粋です。

F もしくは M ビザの申請には、下記の提出が必要です。
オンライン申請書DS-160フォーム。 DS-160についての詳細情報は、 DS-160ウェブページ を参照してください。


米国での滞在予定期間に加えて6か月以上の残存有効期間があるパスポート(ただし、国別協定によってこれが免除される場合があります)。パスポートに1名以上が併記されている場合は、各人が申請書を提出する必要があります。


過去10年間に発行された古いパスポート


証明写真1枚 (5cmx5cm、6ヶ月以内に撮影した背景白のカラー写真)DS-160確認ページ左上部に写真を上下逆さまに顔にテープがかからないように留めてください。こちらのウェブページ に必要な写真の条件に関する情報が掲載されています。2016年11月1日より、眼鏡を着用した写真は不可となりました。


面接予約の確認のため、面接予約確認書を提出してください。面接予約はこちら。


米国の学校またはプログラムから発行されたI-20。 SEVIS費用を支払済であることを示すI-901 SEVIS費確認書を提出しなければなりません。詳細はSEVISウェブサイトで確認してください。クリック・リファレンスは、こちら(PDF)をご覧ください。

まあ、これだけではちょっとわかりにくい部分もありますので少し説明を。


①DS-160

ビザの申請書です。全てオンラインで作成します。以下のリンクから作成できます。説明は全て英語ですが、”Select a location where you will be applying for this visa"で”Japan"を選択すれば、文にポインターを合わせると日本語が出てくるようになるのでご安心を。なお、回答は全て英語で行います。

これが結構時間かかります。質問の項目が多いのもあるんですが、最後にする写真のアップロードがなかなかうまくいかないのです。これについては後述します。

また、作成前に友達や学校の先生など、親族以外の人の住所や連絡先情報を2名分聞いておくとよいです。これを書かなければならない項目がありますので、あらかじめ聞いておけばスムーズに作成できると思います。記入する理由は定かではないんですが、おそらくは申請者と母国との繋がりを示すことと、もしかすると何かあった場合の連絡先にもなるのかもしれません。そこに記入したからといって相手の人が何か金銭的な負担や責任を負わされることはありません。

完成したら確認ページと保管用のページをコピーします。確認ページのみ提出します。

PDFファイルをメールを送ってあとからコピーすることも可能です。

コピーを紛失した場合後から確認フォームを呼び出せる…らしいんですけど、私は呼び出せなかったのでもう一度作り直しました…😩

②米国での滞在予定期間に加えて6か月以上の残存有効期間があるパスポート

つまり今使っているパスポートのことです。私のパスポートの有効期限は発給されたビザの有効期限より1年ほど先に切れてしまいますが、日本は国別協定での免除の対象のようですので大丈夫そうです。残存有効期限の余裕があるに越したことはないのでお手持ちのパスポートを確認しましょう。


③過去10年に発行された古いパスポート

なければ提出する必要はなし。


④証明写真(5cmx5cm、6ヶ月以内に撮影した背景白のカラー写真)

鬼門です。安くすませたければ駅などによくある自動証明写真機を使おうと考えますが、背景白って意外と少ないんですよ。私は以下の写真機を使いましたが、あらかじめお金に余裕を持たせておいて写真屋さんに行くのが確実です。

そして、DS-160にアップロードする写真のお話です。以下のページ(PDF)に要件が詳しく書いてあります。

https://japan2.usembassy.gov/pdfs/wwwf-visa-photos-ej.pdf

いろいろ書いてありますがポイントは、

1. 背景が白で明るいこと

2. 縦横がそれぞれ600画素×600画素以上1200画素×1200画素以下の正方形であること

3. ファイル形式がJPEGまたはJFIFであること

4. ファイルサイズが240キロバイト以下であること

5. 眼鏡は外して撮ること

画像に占める頭部の割合はそこまで神経質にならなくても大丈夫だと思います。

写真屋さんで撮影してもらい、そのデジタルデータをもらうのが最も確実な方法です。その場合は上のリンクに書いてある要件を見せてその通りに撮ってもらってください。


しかし、お金を惜しむタイプのあなた、大丈夫です。スマホで撮ってもどうにかなります。多少の時間はかかりますが、まあ時間まで惜しんでしまってはどうしようもありません。

私もスマホで撮った写真をアップロードしました。おそらく10回、いや20回近く撮ったかもしれません。「明るさが足りません、やり直し」と言われるんです。いろいろ工夫してもなかなかうまくいきません。

何度やっても「明るさが足りません、やり直し」、カメラロールに溜まっていく不愛想な自分の顔……さすがに嫌です。ついヤケになって窓を背景にパシャリ。

……なんと、背景が明るい白の写真が撮れました。

アップロードするとOKが出ました。まじか。

お金を惜しんでいろいろ工夫するのも楽しいかもしれません。頑張ってください。


⑤面接予約確認表

以下のリンクを参照。それ以上説明することもないです。質問があればContactにある連絡先までどうぞ。

⑥I-20とSEVIS費確認書

I-20というのは、平たく言えば入学許可証であり在学証明書です。合格した後自分の行く学校から送られてくるもので、これかなり大事な書類なので間違っても無くさないようにしてください。

SEVIS費確認書はSEVIS費用を支払ったことの証明書です。SEVIS費用については後述。


③申請に必要な書類その2 補足書類

以下、米国ビザ申請のホームページより抜粋です。

補足書類は、領事が面接で考慮する多くの要素の一つに過ぎません。領事は各申請を個別に審査し、専門性、社会性、文化などの角度から検討します。領事は申請者の具体的な意志、家族の状況、自国での長期的な展望や将来の見込みなどを検討します。各事例が個々に審査され、すべての判断は法律に基づいてなされます。


重要: 決して不正な書類を提出しないでください。虚偽記載もしくは不実記載をされると、ビザ申請資格を永久に失うことになります。機密性を心配される場合は、封をした封筒に書類を入れて大使館もしくは領事館に申請者が持参してください。大使館もしくは領事館はこの情報を一切開示せず、情報の機密性を保持します。


面接時に下記の書類を持参してください。英語以外の書類には翻訳が必要です。


本国に財務的、社会的、家族的な強いつながりがあり、米国での留学プログラムの終了後に確実に帰国することを示す書類。


留学の初年度のあらゆる費用を賄う十分な資金があること、および米国滞在中のあらゆる費用を賄う十分な資金があることを証明でき、申請を補足する財務書類およびその他の書類。M-1申請者は、留学予定期間の全学費および生活費を支払う能力があることを証明しなければなりません。


銀行の残高証明書原本もしくは預金通帳原本。銀行の残高証明書のコピーは原本と共に提出してください。


他者から金銭的な支援を受けている場合は、支援者との関係の証明(出生証明書など)、支援者の直近の納税証明書原本、支援者の預金通帳および/または定期預金証書を持参してください。

補足書類、という名前ではあるが全部必要です。


①本国に財務的、社会的、家族的な強いつながりがあり、米国での留学プログラムの終了後に確実に帰国することを示す書類。

分かりにくいですねー、何を出せばいいのやら。そこで、同ホームページの「よくある質問」の中に「ビザの拒否」という項目がありますので以下そこから抜粋してみました。

Q.2 申請者はどのようにして「強いつながり」を証明することができますか?
強いつながりは、国、都市、個人によって異なります。 つながりの一部の例として、仕事、家、家族、銀行口座などがあります。「つながり」は、所有、雇用、社会や家族関係を含む居住国とあなたをつなぐ生活のさまざまな側面にあります。


お住まいの国でのあなた自身の関係を想像してみてください。別の国の領事館は、あなたがそこに居住しており、これを放棄する予定がないと考慮するでしょうか? あなたに仕事があり、家族がいる場合、家やアパートを所有または借りている場合、または海外訪問が終わったらあなたの国に帰国することが必要となる他の義務がある場合、答えは「はい」となるでしょう。それぞれ人の状況は異なります。


米国領事は、これが多様であることを理解しています。ビザ面接中、各申請を個別に審査し、職業、社会、文化その他の要因を検討します。多くのつながりを形成する機会のない可能性のある年齢の低い申請者の場合、領事は特定の目的、家族の状況、居住国内での長期の計画や展望について検討します。各ケースは個別に検討され、法に基づきあらゆる点が考慮されます。

つまり、家族や友人といった人間関係の繋がりや、籍を置いている学校や会社などが日本にあるもしくは将来日本でやりたいことがあり、「留学が終わったら帰る必要がある」ことを証明できるものであればいいということです。


これを出すのには明確な理由があって、冒頭でも述べたとおり学生ビザは「非移民ビザ」です。学生である間はアメリカに住むことになりますが、移民ではないのでいずれは帰ってもらわないと困るわけです。アメリカとしてはむやみに移民を増やしたくはないし、まして勝手に住みつかれなどしたらたまったもんではない。だから、申請者は「留学が終われば必ず帰ります、住んだりしません」ということをはっきりと述べる必要があります。

学生ビザでこれを示すにはエッセイが一番良いと思います。長いエッセイでなくて大丈夫です。私が提出したエッセイはA4用紙1枚分でした。簡単な留学の計画と、帰国の意志と母国でやりたいことを書いておけば大丈夫だと思います。


②留学の初年度のあらゆる費用を賄う十分な資金があること、および米国滞在中のあらゆる費用を賄う十分な資金があることを証明でき、申請を補足する財務書類およびその他の書類。

これの証明となるのが以下↓


③銀行の残高証明書原本もしくは預金通帳原本。

学校に願書を出した際にも残高証明書を提出していると思いますので、同じもので大丈夫です。


④他者から金銭的な支援を受けている場合は、支援者との関係の証明(出生証明書など)、支援者の直近の納税証明書原本、支援者の預金通帳および/または定期預金証書を持参してください。

他社から金銭的な支援を受けている場合、つまり残高証明の名義が自分ではない場合は、自分とその人との関係を示さなければなりません。私は戸籍謄本とその翻訳を提出しました。


書類に関しては以下の記事もどうぞ。

④申請費用とSEVIS費用

F-1ビザ申請費用は$160です。私が支払った時は17600円でしたが、今見たら領事為替レートが変更になって18400円になっていました(2017年5月23日まで有効)。

SEVIS費用、とはSEVISシステムに対し支払うものです。

SEVISシステムとは何か。先ほどあげた「よくある質問」の「学生ビザ」の項目にはこうあります。

Q.8 SEVIS システムとは何ですか?どのような影響がありますか?
学生・交流訪問者情報システム (SEVIS) プログラムは、新しい外国人留学生および交流訪問者の入学状況を確認することを学校および交流プログラムに求めるものです。学生ビザ申請者は、ビザの発行前にSEVIS料金を支払うことを求められます。SEVIS ウェブサイトに詳細が記載されています。

…まあ、よく分からなくても支払わないとビザ取れませんので…。$200です。クレジットカード払いしかできませんので気をつけてください。支払ったら確認書を印刷しましょう。


⑤面接

はい。私が最も恐れていたのはこれです。

といっても実際5分くらいで終わりました。待ち時間の方が長かった。ついでにほとんど日本語でした。お礼まで日本語。面接官のお兄さんが私の英語力を察してくれたのかもしれません(んなわけないか)。

面接のポイントは2点です。

1. はっきり話す。

2. 間違っても将来アメリカに住むとかアメリカで働くとか言わない。

1は言わずもがなです。私は普段ハキハキしてませんが、この時ばかりはハキハキ話しました。2は先ほど述べた理由の通りです。


私が聞かれたのは、えーっと、確か以下の通りであったと思います。

1. 高校卒業したばかり?いつ卒業したのか?

2. なんでアメリカで勉強したいのか?

3. アメリカのどこで勉強するのか?

4. 何を勉強するのか?

以上。働く気はあるかとか聞かれなかった。

人によっては聞かれることもあるんでしょう。

あと、服装はある程度真面目な格好であればスーツとかじゃなくて大丈夫です。


というわけでおしまい。許可さえおりればあとは届くのを待つのみです。


だいぶ長くなりました。質問等あればContactの連絡先にどうぞ。


では👋


注:以上は全て2017年5月現在の情報です。ビザ取得の条件やビザの種類等は変更になっている可能性が十分にありますので、ビザに関する最新情報は必ずご自身で以下のサイトをご覧になって確認してください。

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